<阪神1-6オリックス>◇6日◇甲子園

 負の連鎖を止めるだけの力が、阪神の下柳剛投手(43)にはなかった。5月24日以来、満を持して臨んだはずのマウンドで、3回途中4失点。先発の役割を果たせなかった左腕は「チームの悪い流れを止められず、チームの期待にも応えられず、情けない」とコメントした。

 2回。北川博敏内野手(39)の打ち取った当たりが右前に落ちる不運な二塁打になったところから、ずるずると崩れた。8番伊藤光捕手(22)の犠飛で先制を許すと、3回は3連打を含む4安打に失策が絡み3失点。変化球に合わせられ、直球もはじき返された。今の阪神には大きすぎる4失点を序盤に背負った。

 野手も流れを断ち切れない。4回無死一、二塁から新井貴浩(34)が併殺打に倒れるなど、打線はちぐはぐ。守備でも3回に藤井彰人(34)が三塁走者を刺そうとして悪送球するなど、ミスが相次いだ。

 走攻守にいいところなく、3連敗で借金はまた今季最多を更新して11に。久保投手コーチは「投手は頑張っている」と試合前に話していたが、頼みの投手陣すらも怪しくなりつつある。