ソフトバンクは杉内俊哉投手との溝を埋められなかった。王球団会長の意向もあって球団が導入した成果報酬を強く反映させる査定制度への不満。昨年の契約更改で杉内が対応に怒りを示した交渉担当者を代えて残留交渉を進めたが、根本的なわだかまりは解消できなかった。

 杉内は減額幅の大きさを問題視。14日の残留交渉では笠井オーナー代行が譲歩案を提示し「われわれに問題がある。インフォームドコンセント(十分な説明と同意)をしないといけない」と話していた。杉内に対して条件を見直し、ある意味で特別扱いもした。ただ杉内が「ハイリスク、ハイリターンなら分かるけど。リスクの部分が強い。僕だけ(査定が)変わっても意味がない」という理由で求めた選手全体への改善には明確な答えを示せなかった。

 シーズン中の“独占交渉期間”も含めて引き留めに失敗し、エースが流出。退団する和田、ホールトンと合わせて今季のチーム勝利数の約半分となる43勝が消えることになった。大型補強に成功した1年前とは正反対の苦しいオフとなっている。