日本ハムの2軍本拠地、千葉・鎌ケ谷で球団職員兼“ゆるキャラ”の二刀流「DJチャス。」が今季限りで現役引退する稲葉篤紀内野手(42)に刺激を受けた。

 前日21日の楽天戦(コボスタ宮城)で1点を追う9回に起死回生の同点打を放った大ベテランに大興奮。「やっぱり稲葉だな。辞めてしまうのが惜しいよ。オレも古い付き合いだからな。ちょっと長くなっていいか」と、これまで封印してきた最初の出会いをしみじみと語り出した。

 05年2月の春季キャンプ途中で日本ハムへの入団が決まると、キャンプ地の沖縄・名護から那覇空港まで稲葉を迎えに行ったのが当時1軍で広報を務めていたDJチャス。だった。「キャンプ休日、いきなり当時の高田繁GM(現DeNA・GM)に『すまんが空港まで迎えに行ってくれないか』と頼まれてね…。行ったはいいけど、お互い初対面だったのでオレも誰だか自信がなかったんだよ。とにかく空港の到着口でそれっぽい背の高い人を探して、最初に見つけた人に恐る恐る『失礼ですが、稲葉さんですか?』と聞いたら『はい、稲葉です!』と答えてくれてホッとしたよ」と懐かしんだ。

 移動の車の中では、いろんな質問攻めにあったという。「少年のように目をキラキラさせて、すごくちゃめっ気たっぷりなんだよ。うちの選手たちは明るいというか、チーム内がファミリーみないな感じ!

 と伝えると『ヤクルトもそんな感じ!』と笑顔で共感していたなぁ」と人柄の良さにほれ込んだという。

 今季最後の東京ドーム開催となった9日からのソフトバンク3連戦中には「ご苦労さま」と20年間の現役生活をねぎらいに行くと「最近、ダルのツイッターでいろいろ突っ込まれてるじゃないですか!」と冗談を交えながら談笑したという。「うれしかったね。気遣ってくれて。オレの本業にも精が出るよ。11月30日に鎌ケ谷で駅伝大会『鎌ケ谷☆チームランフェスタ2014』が初めて行われるんだ。今は参加者を受け付け中。締め切りは同3日。詳しくは大会ホームページを見てくれ」(kamagaya-teamrunfesta.com)と初の試みとなるイベントの成功へ、大ベテランから気合を注入されていた。