<ソフトバンク2-6日本ハム>◇3日◇福岡ヤフードーム

 ソフトバンクが、開幕から12試合目で首位の座を楽天に明け渡した。試合中さながらの険しい表情で、王監督が敗因を端的に言った。「思いの差だよな」。それは7回の攻撃だった。

 5回までは無安打、6回に井手がようやくチーム初安打。ここまでの「0」行進で、ダルビッシュに日本新となる開幕から24回連続無失点記録を献上した。そして7回。多村が左二塁打で出塁し、松中は右前へポトリと落ちる安打、柴原は投内野安打で満塁に好機を広げた。ここで松田が左二塁打を放ち、2点を奪った。

 なお、無死二、三塁。ビハインドは2点。ここで本間は149キロの直球、田上は150キロの内角直球で、ともに空振り三振に仕留められた。スコアラーのアドバイスは、追い込まれるまで外角狙い。それほどダルビッシュの内角球は威力がある。「あそこはもう1点取りたかったんだが。あそこで三振を取ってくるあたりはさすが。そこをこっちは何とかしなきゃいけないが」。球威以上にダルビッシュの気迫を王監督は認めた。

 昨季まで3年間でダルビッシュとの通算打撃成績は227打数48安打、打率2割1分1厘。この日のスタメンの昨季対戦成績も0割9分6厘という低打率だった。試合前、王監督はダルビッシュをこう評価していた。「投手として大事な、攻める姿勢が出せる。うちのカズミみたいにね。残念ながら球威ではカズミより上でしょう」。球威、制球はもちろんだが、投手としての精神的な強さをダルビッシュの真骨頂ととらえていた。

 「手も足も出なかったわけじゃない。簡単に先に点をやらないことだ。今日も防げた失点。相手を楽にさせちゃいかん」。王監督はダルビッシュ攻略のキーワードに「防御は最大の攻撃」を掲げた。【中村泰三】