<広島17-3横浜>◇6日◇広島

 イケメン右腕・長谷川昌幸投手(30)が待望の今季初勝利だ!

 黒星に終わった中日戦からちょうど1週間の6日、横浜戦で7回を投げ7安打3失点。打たせて取るリズミカル投法で味方打線の大爆発を呼び込んだ。終わってみれば17-3の大勝。ラストイヤーの広島市民球場は宴のような盛り上がり。いきの良いコイが、連勝街道を泳ぎだした。

 カープの華・長谷川がスタジアムを即席の花見会場に変えた。天谷とともに上ったお立ち台では、発言の度に「カッコイイ~」とスタンドが沸く。7回を投げて7安打3失点で今季初勝利を飾り「空席が目立っているので、ぜひ周りの人を誘って来て下さい!」。笑顔で宴会を締めくくった。

 猛打爆発を呼び込む96球だ。ブラウン監督が「ストライク先行が良かった」と絶賛した打たせて取るピッチングで凡打の山を築いた。リズミカルな投球が導火線となり打線も大爆発。2回に3点を奪うと勢いは止まらない。終わってみれば本塁打4発含む先発全員安打の18安打17得点。あふれる数字にスコアボードが一時故障する余興までついた。

 悪夢を一掃した。6回を投げ8安打4失点で黒星がついた中日戦からちょうど1週間。前回登板同様、この日も2発を浴びたが最後まで集中した。「あの2発だけですね。流れを変えたくなかった」と冷静に振り返った。

 エース黒田が抜け、今季はローテーションの軸として期待されている。「黒田さんも向こうでがんばっている」。4日(日本時間5日)にメジャー初登板初先発で初勝利を飾った偉大な元エースから、刺激を受けた。「カープも勝って黒田さんにも(気兼ねなく)投げてもらいたい」。投打がかみ合い今季初の2連勝。次は神宮でのヤクルト戦。地元で最高の週末を過ごした広島が、勢いそのそのままに上京する。【佐藤貴洋】