プロ野球広島のスカウトとして同球団の黄金期を支えた木庭教(きにわ・さとし)さんが、5月23日に肺がんのため岡山県倉敷市の倉敷中央病院で死去していたことが、8日分かった。81歳。広島市出身。自宅は倉敷市南町3の12のの304。葬儀・告別式は親族だけで済ませた。

 広島商高を卒業後、プロ野球選手の経験はないが、会社員などを経て、スカウトとして広島球団入り。衣笠祥雄、三村敏之、池谷公二郎、高橋慶彦、川口和久、達川光男、正田耕三ら多くの有力選手の獲得に手腕を振るった。

 獲得した選手は、70年代後半から80年代後半にかけての広島黄金期に活躍した主力が多く、陰から球団を支えた功労者だった。またスピードガンを初めて使い、有名アマチュア選手の獲得だけでなく無名選手の才能を見いだしたことでも知られた。

 取締役スカウト部長だった87年に広島を退団後は横浜、オリックス、日本ハムでスカウトを務め、98年にスカウト業を引退した。