横浜小池正晃外野手(28)と中日石井裕也投手(26)の交換トレードが16日、成立し、両球団から発表された。防御率が12球団最低の4・77で最下位からの浮上に投手陣整備が急務の横浜と、レギュラー外野手の故障が相次ぐ中日との思惑が一致した。17日、それぞれの移籍先で入団会見を行う。石井の背番号は44、小池は30になった。

 横浜が借金28という厳しい現状打破へ、シーズン中のトレード第2弾へ踏み切った。10日に巨人から真田裕貴投手(24)を獲得したばかり。再び同一リーグとの交換に、佐々木社長は「やれることをやらないと、しょうがない。背に腹は代えられない」と決意を口にした。石井は貴重な左腕として、直球とキレのあるスライダーが武器。今季の1軍登板はないが、昨季はシーズン終盤に中継ぎとして好投した。先発の経験もあり、横浜出身でもある。

 大矢監督は「球が速い印象。地元に戻って環境も変わって、いいんじゃないか。チャンスは中日より、あるでしょう」と、早期の1軍起用も示唆。17日、1軍昇格する真田とともに投手陣立て直しへ期待を寄せた。石井はナゴヤ球場で驚きを隠さなかったが「いつでも投げられるように準備はしています」と話した。故郷のファンに、力強い投球を見せるつもりだ。