ダルビッシュが猛虎をかく乱した!?

 日本ハム・ダルビッシュ有投手(21)が、意欲的だった阪神戦(甲子園)での中継ぎ登板に、一転して慎重な姿勢を見せた。交流戦2連覇がかかる状況なら22日のリリーフ登板に前向きだったが、20日の練習後、体調次第では回避を申し出る意向を明かした。今日21日から激突する阪神岡田監督を深読みさせるほどの煙幕で、虎を幻惑した。

 ダルビッシュが交流戦初Vをもくろむ虎を疑心暗鬼にさせた。優勝がかかった場合の22日限定のリリーフ登板について、発言のトーンが変わった。前日まで「(首脳陣に)言われればいきます」と力強かったが、20日の甲子園での練習後は少しばかり控えめだった。

 ダルビッシュ

 梨田監督から言われているのは「あるかもなあ」くらい。交流戦優勝って言っても、それで疲れがたまってシーズンに尾を引くことがあったら良くない。体調次第ですけどダメならいいます。

 前回登板の17日広島戦を振り返り「次は(間隔が)あくと思っていたから思い切り投げた」と苦笑い。交流戦2連覇シフトの中継ぎ登板は当初予定になかっただけに、多少の疲労感が残っていることも明かした。当日の状況次第で、自ら登板回避を首脳陣に伝える考えも口にした。

 登板は果たしてあるのか、ないのか。結局は当日次第だが、どっちつかずの状況を作り出すだけで効果はあったようだ。

 阪神の岡田監督はダルビッシュについて「雨が降ったら23日の先発もあるだろう」と深読みした予想を展開した。中5日だけに常識的ではあるが、梨田監督は「先発?

 タイガースファンに怒られるし、大阪に住めなくなる」と冗談交じりに完全否定。雨で試合が流れた場合でも、27日からのパ・リーグ再開を最重視し、23日以降の中継ぎ登板も否定した。

 敵将がダルビッシュがいつ投げるのか、気にする状況をつくるだけでも、十分な幻惑になる。絶対エースのダルビッシュのベンチ入り、そして登板の有無によって阪神サイドも桧山など切り札的存在の代打起用のタイミングが変わる。存在、発言だけでも相手を乱している。

 高校時代に沸かせた甲子園は、ロッカールームなどが改装されたが「変わろうが変わるまいが僕には関係ないですね。よくこんなにお金をかけたなって思うくらい」とそっけなかった。短期間ながら、関西でも夫人、長男と家族3人生活でリラックス。灰色の雨空の中、出番も雲の中に紛れたダルビッシュが帰路についた。【村上秀明】