<阪神4-3中日>◇2日◇甲子園

 またも200勝へのカウントダウンはお預けとなった。2-3と1点を追う5回、先頭の中日山本昌は代打を送られた。4回を9安打3失点。やむを得ない降板だった。「もっとしっかり投げないと…」。これで5月21日楽天戦以来、5試合連続勝ち星なしとなった。

 立ち上がりから直球が走らず、勝負どころで制球が甘くなった。初回2死三塁から阪神4番金本知憲を迎えた。この大事な局面で、外角への変化球がやや中に入ってあっさりと右前先制タイムリーを許した。2回には関本の適時打で2点目を失った。さらに同点に追いついた直後の3回には一、三塁のピンチを招くと岩田の打球を荒木が弾いて勝ち越しを許した。阪神相手に先行を許す最悪の展開だった。

 試合後は報道陣の質問に「う~ん…」としきりに首をかしげた。5月に3連勝したころのようなストレートの勢いが影を潜め、制球も甘くなることが増えている。この日、中田が2軍降格となったが、ベテラン左腕の立場も厳しくなった。【忠】