<ヤクルト7-3中日>◇3日◇神宮

 中日が2日続きで大量点を奪われて連敗。これで昨年の5月2日以来となる負け数が上回る借金生活に入った。クライマックスシリーズ出場圏内の3位は変わらないが、4位広島の後ろにはヤクルトが肉薄し、1・5ゲーム差の中に3チームがひしめき合う混とんムードとなってきた。エース川上に中田、朝倉、吉見ら主力投手陣が不在の今、中日の試練の日々は続く。

 オレ竜が、ついに借金生活に突入した。貯金0で迎えた5度目の試合で力尽きた。昨年5月2日以来490日ぶりとなる借金1。何よりも落合監督が就任した04年以降、初めて後半戦で勝率5割を切った事実が重い。指揮官は「しょうがないじゃないか」と話した。

 投打がかみ合わない。先発小笠原は今季ワーストの5四球を与える制球難。「試合中に修正できなかった」と悔やんだように、1-1の5回につかまった。飯原の勝ち越し3ランなど四球が失点に直結して4回1/3を投げて7安打6失点で9敗目。「余計な四球が多すぎて、守りのリズムを悪くしてしまった」。2番手斉藤も打たれて、この5回は前日に続いて大量6失点。打線は初回と4回の無死一、二塁のチャンスに得点が奪えなかった。6点差がついた直後の6回に4連続代打などで2点を奪ったが、すでに遅かった。

 唯一の救いは、4位広島も敗れて1ゲーム差が変わらなかったこと。ただ5位ヤクルトとは1・5差に縮まった。クライマックス・シリーズ(CS)をかけた3位争いは三つどもえの様相を呈してきた。けが人続出の先発陣、慢性的な右の中継ぎ不足など苦しい状況のまま戦わざるをえない。

 落合監督は「このメンバーで勝って、このメンバーで負けている。今年に限っていえばな。入れ替え?

 簡単に若返りというけど、下で悪い選手は使えない。(今後も)このメンバーで戦う」と言い切ったが、その言葉には劇的な改善策のない指揮官の苦悩がにじんでいた。【益田一弘】