阪神真弓明信監督(55)が、FA獲得を目指す横浜三浦大輔投手(34)に強烈なラブコールを送った。FA宣言選手が公示された19日、これまでタンパリングに配慮して個人への評価を避けてきた指揮官が、今FA補強の目玉として挙げる三浦に対し、熱い思いを口にした。

 真弓監督

 とにかくいい投手。完投能力もある。先発の軸としてしっかり活躍してほしいし、(球団には)とにかく三浦をとお願いしている。これを外すと大変。(FA補強は三浦)一本でもいいという気持ち。

 ここまで124勝を挙げる、リーグ屈指の右腕。とくに阪神からは37勝を挙げるなど、長年「天敵」として苦しめられてきた。真弓監督自身にも特別な思いがある。評論家活動時代から見続けてきた右腕に対して「コントロールもいいけど、球に力がある一流投手。阪神にやたらといい投球をするので、余計にいい投手に見えていた」と最大限の評価を与えた。

 三浦が加入することで、チーム内に起こる相乗効果にも期待を寄せている。今季、自身初の開幕投手を務め、自己最多の13勝を挙げた安藤は「誰にも負けないつもりでいる」と2年連続開幕投手を宣言したが、真弓監督は「(開幕投手は)争って決まるもの。チーム内でいい刺激になってくれれば」とさらなる活性化を望んだ。

 今年の12月に35歳となる三浦。すでにベテランの域に達しているが、真弓監督は「投球スタイルが急に落ちるタイプでもなさそうだし、かなり長いスパンで(戦力として)考えられそう。獲得できれば?

 大成功ですよ」と言い切った。球団からの要請があれば、直接出馬への意志も固めている。【石田泰隆】