<ロッテ4-7ソフトバンク>◇18日◇千葉マリン

 連敗脱出の扉をこじ開けたのは、ソフトバンクのキャプテン小久保裕紀内野手(37)の一打だった。しぶく三遊間をゴロで抜けた打球が、ここまでの苦しみを象徴しているかのようだった。小久保は「みんなの勝ちたいという思いが(打球に)詰まっていたんやろう。よう抜けてくれた」。9回2死二、三塁からの決勝2点適時打。泥臭いヒットでも、「勝つのはしんどいわ。負けるのは簡単だけど」と喜んだ。

 本当は守って一緒に戦いたかった。17日の試合で走塁中に右ふくらはぎに違和感を覚えた。一塁を守り、投手への声かけをルーティンとしてきた男が今季初のDH出場。「やっぱり、慣れてないから、リズムが取りにくい。明日は守るわ」と苦笑いを浮かべた。8日楽天戦を最後に、8試合打点を挙げていなかった。その間、32打数6安打(打率1割8分8厘)の自身の不調とともに、チームは1勝6敗1分け。責任を背負い込んだ男が、チームの4カード連続負け越しに待ったをかけた。秋山監督も背番号「9」の一打での連敗脱出をひときわ喜んだ。「コク(小久保)が打ったのが大きいよ。明日につながる」。19日は今季初の連勝へ、5度目の挑戦だ。

 [2009年4月19日8時56分

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