<巨人7-3横浜>◇7日◇東京ドーム

 巨人が今季初の1イニングに3ラン、2ラン、ソロの3発を浴びせて、横浜を豪快にうっちゃった。横浜新人の藤江に7回途中まで1失点と苦戦したが、8回に小笠原道大内野手(35)李承■内野手(32)阿部慎之助捕手(30)が、横浜の新守護神山口を粉砕して6得点で逆転。終わってみれば、4発7点と派手な空中戦での強さを見せつけて、横浜に連勝、貯金を再び「9」とした。

 序盤の沈黙は、大爆発の布石だった。7回途中まで1点も取れなかった巨人打線が直後の1イニングでG党を3度も歓喜させた。1-3で迎えた8回、左の大砲トリオが試合を決めた。小笠原、李承■、阿部。これでもかと、横浜の若きストッパー山口をたたいた。

 初顔ルーキーに手を焼いた。鬼の形相でがむしゃらに腕を振り、チェンジアップで幻惑する藤江に7回2死まで5安打無得点。李の弾丸ライナーが風穴を開けた。打率1割台だった大砲が、右中間への5号ソロで藤江を引きずり降ろした。

 流れは変わった。横浜はベテラン工藤をつぎ込み、高崎を挟み、新守護神の山口を8回から投入。必死の継投も、小笠原が打ち砕いた。8回1死一、二塁、逆転の7号3ラン。山口の外寄り146キロをひっぱたいた。「ここ最近迷惑を掛けていたので、何とかしたかった」と声を震わせた。9連戦の6戦目。連戦中は23打数4安打と湿っていた。

 特別な日だった。この日は「小笠原道大デー」と銘打たれ、来場者に自分でデザインした携帯ストラップなどが贈られた。自ら球団に提案し、記念写真撮影会も実施。野球少年のころ、プロ野球選手と写真を撮るチャンスはなかったという。ファンの思い出作りに「少しでもね」と一肌脱いだ。練習後のミーティングまでのわずかな時間、選ばれた20人と笑顔で記念写真を撮った。誕生日だった子どもに「頑張るよ」と話し、約束を果たした。

 逆転弾の興奮も冷めぬうち、李が続いた。2死一塁で2打席連発の6号2ラン。右中間最深部の看板を直撃した。「結果が出なくて自信をなくしていたのが1番の原因です」と話す顔に、もう不安の色はなかった。

 締めは阿部だ。左中間に4号ソロで、山口をKO。「続きたいという気持ちだった」と空中戦のフィナーレを飾った。前日には好機で凡退、「勝負強さが出てこないといけない」との原監督の苦言に応えてみせた。

 原監督は2点を追う6回無死二、三塁、2番松本にスクイズを命じた。小笠原を前に、三塁走者の投手福田を走らせてまで仕掛けたが、結果は併殺。原監督は「僕のミスです」と自嘲(じちょう)気味に振り返った。ゲーム序盤の重い展開を振り払う本塁打攻勢。「チーム状態はいいとは言えないが、ビッグイニングができた」と目を細めた。実力を十分に発揮できていなかった3人が大暴れし、維新打線の死角がなくなった。【古川真弥】※■は火へんに華

 [2009年5月8日9時37分

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