阪神が後半戦を連勝でスタートすることができたのは大きい。ただこれから優勝争いをするチームにとっては、不安材料が露呈された1勝でもあった。

阪神ベンチは先発伊藤将を6回から木下にスイッチし、及川がまたぎ、8回は工藤へと継投した。しかし4点リードの9回に投入した岩崎で逃げ切ることができなかった。

この回、先頭・鈴木叶に四球、続く8番石井巧は空振り三振にとったが、岩田、長岡に連打を浴びて1死満塁になった。ここでドリスを起用せざるを得なかった。

当然のことながらベンチは岩崎で「ジ・エンド」にする計算だったはずだ。だが塁が埋まって、制球が定まらず、球威を感じていないヤクルト打線を考慮した場合、ドリスへの交代は仕方がなかった。

もちろん首脳陣もここにきての岩崎の不安定さは察しているはずで我慢してきたことだろう。だがそれも現時点の投球を見ていると僅差の場面では使いづらくなっている。

若手の木下、工藤らも場数を踏んでいる状況で、この一戦も先頭打者の出塁を許した。なんとか抑えているという投球に見えるから“後ろ”は盤石とはいえない。

カード初戦に続いてクリーンアップが機能したのはチームにとって心強い。特に3番森下が1回、前日(7月31日)と同じように四球を選んだ後、佐藤、大山の短長打で先制した。

また森下は1点を追う3回に1死一塁から左越え2ランで試合をひっくり返した。強力クリーンアップで得点が見込めるだけに、そのリードをいかに守るか。リリーフのやりくりはカギを握ってきた。(日刊スポーツ評論家)

ヤクルト対阪神 9回裏、降板する阪神岩崎優(右)(撮影・鈴木みどり)
ヤクルト対阪神 9回裏、降板する阪神岩崎優(右)(撮影・鈴木みどり)
ヤクルト対阪神 9回、マウンドを降りる阪神岩崎優(撮影・増田悦実)
ヤクルト対阪神 9回、マウンドを降りる阪神岩崎優(撮影・増田悦実)
ヤクルト対阪神 3回表阪神1死一塁、2点本塁打を放つ森下翔太(撮影・水谷安孝)
ヤクルト対阪神 3回表阪神1死一塁、2点本塁打を放つ森下翔太(撮影・水谷安孝)