<楽天2-3阪神>◇3日◇Kスタ宮城

 マー君がついに負けた…。記録が止まった…。開幕から7連勝中だった楽天田中将大投手(20)が3日、阪神2回戦で今季初黒星。完封ペースが8回に一転、1点のリードを守れず逆転を許して降板。7回0/3を5安打3失点。貧打のトラにまさかの逆転負けとなった。「神の子」で落とし、野村監督のボヤキも止まりせん。

 敗北が決まる瞬間をじっと見つめていた。田中は勝利を喜ぶ阪神ナインの姿をベンチで見届けていると、チームメートに肩をたたかれた。「調子自体は悪くなかった。8回に先頭打者を出してしまったのがすべて」と、淡々と振り返った。4回までは完全試合すら予感させたが、8回にまさかの4連打を浴び3失点。今季初の敗戦の弁は、硬い表情のまま。

 信じた球をはじき返された。8回、先頭の桧山にカウント1-2から、スライダーのサインに首を振り、直球を選んだ。「変化球のコントロールがよくなかったので。今日は直球の方がよかったから」と説明した。だが結果は145キロの直球をとらえられ、右中間三塁打を許した。直前の7回に打線がチャンスを逃していた。阪神に傾きかけた流れを止めにいったが、逆に痛打された。「すきを見せたのか何なのか。8回も球自体は悪くなかった」と首をかしげた。開幕7連勝の男も、悪い流れに一気に飲み込まれた。

 蓄積する疲労は、今も重くのしかかる。4月末に強い張りを感じた右肩は、万全ではない。「肩とかひじとか関係ありません」と強く否定したが、心配する声がやむことはない。ある球団関係者は「疲労がたまると、肩のインナーマッスルの力も弱まる。そうなると投球フォームも微妙に崩れてくる。先発ローテを1回飛ばしたくらいでは、元には戻らない」と明かした。桧山に三塁打を打たれたのは89球目。前回は7回86球で降板した。本人も気づかないレベルで、球威は弱まっていた。

 無敗の右腕で星を落とし、チームは再び交流戦最下位に転落。野村監督も「野球は1球だね。4回くらいに、今日は完全試合をするんじゃないかとチラッと考えた。いい立ち上がりだったんだけど」と悔やんだ。ついに喫した今季初黒星。それでも7回までの投球は完ぺきだった。しばし羽を休めた後、再び快進撃を始めれば、それでいい。【小松正明】

 [2009年6月4日8時33分

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