阪神真弓明信監督(55)が、なりふり構わぬ姿勢で反撃に出る。8日ぶりの甲子園での試合を翌日に控えた4日、3人の出場選手登録を抹消。安藤、岡崎、そして再生を期待した今岡を不振を理由に2軍降格させた。代わって5日に新助っ人ブラゼル、ふくらはぎ痛で別調整だった高橋光、ルーキー右腕西村憲(22=九産大)が昇格する。大量入れ替えは6月反攻へのメッセージだ。

 打てる手は打つ。指揮官は3日にも楽天田中攻略へ、48試合目で初めてクリーンアップを解体。自身の方針で3番に据えた鳥谷を外して1番に起用した。指揮官は「鳥谷を1番にしたのは緊張感があって、やりがいがあるところに置くため。気楽に打たれても困る。(2番の)赤星もなら送るだけじゃなく、何でもできる」と説明。4番金本、5番新井こそ「動かしたくない」と不動だが、看板に掲げていた中軸を解体したことで勝利を追求する姿勢がより鮮明になった。

 5日には左肩痛で出遅れた先発左腕の岩田が1軍に初合流する予定で戦力も上積みできる。指揮官はパ・リーグ6球団と対戦して「パは投手がいい。だから、粘り強く投手が頑張って、こっちが打っていくしかない」。借金7からの逆襲へ、人事を尽くす。

 [2009年6月5日12時1分

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