中日が今秋のドラフト上位候補に法大の右腕・二神一人投手(4年)をリストアップしていることが24日、分かった。中田スカウト部長は「右投手では高校、大学、社会人を含めてNO・1。体もあるし、将来性もある。当然、最後まで見ていかないと行けない存在」と話した。

 中日は1位候補に花巻東(岩手)のセンバツ準V左腕・菊池雄星投手(3年)を挙げている。「左(投手)が補強ポイント。菊池君でいこうという方針に変わりはない」と中田部長が話す通り「菊池1位指名」は揺るぎない。ただ、菊池は阪神、広島なども1位候補に挙げており、競合は必至。そのため投手王国再建を目指す中日は二神の「外れ1位」の可能性も探りつつ、マークを続ける。

 150キロの直球を誇る二神は闘志あふれる投球が持ち味だ。その投球スタイルは同じ四国から東京6大学リーグへ進んだ昨年までのエース川上(徳島商→明大→中日、現ブレーブス)とも重なる。今月行われた大学選手権では3勝を挙げて日本一に大きく貢献。最高殊勲選手賞、最優秀選手賞の2冠に輝いた。22日に発表された日米大学野球選手権の日本代表メンバーにも選出された。メジャーからも注目され、高い潜在能力の持つ右腕を今後も徹底マークする。

 ◆二神一人(ふたがみ・かずひと)1987年(昭62)6月3日、高知県幡多郡生まれ。小学4年からソフトボールを始め、大月中学で投手として軟式野球を始める。高知進学後、3年夏は県大会準優勝だったが、優勝した明徳義塾の出場辞退により甲子園出場。初戦で日大三(東京)に敗れた。変化球はスライダー、カーブ、フォーク。最速は150キロ。183センチ、82キロ。右投げ右打ち。

 [2009年6月25日10時57分

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