今季もっともドキッとした場面かもしれない。4回裏、DeNAの攻撃で高橋遥人に起きたアクシデントだ。2死満塁から勝又温史が一塁寄りに放った打球を捕球ミス。そのまま一塁へ走り込んだ勝又と交錯…と言うより、ほとんど衝突したのである。

高橋はそのまま頭を抱えて座り込んでしまう。一時は担架も出されたが、なんとか自力でベンチへ。治療後にマウンドに戻ると投球練習をした後に続投となった。それでも、やはり、5回で降板する形に。その時点で勝利投手の権利を持っていた。

最終的に阪神は勝ったが、一時同点にされたため、高橋の「13勝目」とはならなかった。それでも彼の力投をムダにしなかった森下翔太、佐藤輝明らの活躍はさすがである。

そんな高橋を見ながら思い出したのは今季、彼に起こっている“珍事”だ。高橋はこの日が今季18試合目の先発登板。そのうち甲子園での登板は2度だけ。本拠ではなくビジターの方が圧倒的に多い。敵地でのチーム戦績がいいのも、これが影響していると思われるかもしれないが、とにかく甲子園では2度だ。

そして高橋は今季まだ1度も「タテジマ」を着て投げていないのである。もちろん練習では着ているが試合での登板はないのだ。甲子園での登板はここまで6月5日の楽天戦と7月22日のDeNA戦の2度。いずれもイベント・デーだ。

6月5日は「スタジアムヒーローデー」で、猛虎戦士のユニホームはグリーンのスペシャルなもの。さらに先月22日はおなじみになってる「ウル虎の夏」で派手なイエローだった。

高橋はこの2試合、いずれも勝利投手になっているが阪神の代名詞であるタテジマで登板していないというのも、巡り合わせと言えばそれまでだが、なかなかレアなケースだろう。先日、フロント幹部とそんな話をしたときに「そうですか。それは不思議ですね。そんなこともあるんですね」と首をかしげていた。

それは余談だが気になるのは彼の体調だ。指揮官・藤川球児は「状態も回復していたし、交錯した後も、もう1イニング投げられましたので。問題ないかな、というところ」などと話した。

何事もなければ、週末、甲子園での巨人戦でいよいよ今季初のタテジマ着用だ。そこで元気に登板してくれるのを期待したい。(敬称略)

DeNA対阪神 4回裏DeNA2死満塁、勝又温史(右)と衝突した高橋遥人(撮影・宮地輝)
DeNA対阪神 4回裏DeNA2死満塁、勝又温史(右)と衝突した高橋遥人(撮影・宮地輝)
DeNA対阪神 4回裏DeNA2死満塁、勝又温史と衝突した高橋遥人(撮影・宮地輝)
DeNA対阪神 4回裏DeNA2死満塁、勝又温史と衝突した高橋遥人(撮影・宮地輝)
DeNA対阪神 4回裏DeNA2死満塁、勝又温史と衝突した高橋遥人(撮影・宮地輝)
DeNA対阪神 4回裏DeNA2死満塁、勝又温史と衝突した高橋遥人(撮影・宮地輝)