<楽天4-10ロッテ>◇7日◇福島

 七夕の星にかけた願いも、満月が陰る空では届かなかった。7月7日に今季ワーストの7連敗。楽天野村克也監督(74)は敗戦後の会見で多数のカメラに囲まれると「こんな試合に大勢どうしたの?

 休養会見だと思ったんじゃないか」と、こん身のブラックジョークを飛ばしてから、目いっぱいにボヤき始めた。苦しい連敗トンネルの中、打てず守れずでロッテに完敗。「球団記録は11連敗?

 ロッテに3連敗したら間違いないな」と、次カードがソフトバンク戦ということもあり、とことん弱音を吐き続けた。

 悩みの種は、投手の制球難だ。先発長谷部が1回、3四死球からピンチを招くと、竹原に満塁弾を浴びるなど5点を献上した。「毎日同じこと。四球病ってのは伝染病か?

 どいつもこいつも。まん延しちゃってるよ。問題のレベルが低すぎる。中学レベルの問題。話になりませんよ」と吐き捨てるように言った。

 出口の見えない連敗トンネルに「(連敗で)今年で終わりやな。これで引退の花道を飾るか」と、時折笑みこそ浮かべるものの、すっかり意気消沈していた。6月29日に74歳の誕生日を迎えてから、いまだ勝ち星なし。7月は昨年、5勝17敗2分けと大失速したが、今季も12球団唯一となる6戦全敗だ。4位ながら5位ロッテとゲーム差なし。勝率わずか1厘差と肉薄され、借金は今季最多の6にまで膨らんだ。「冗談抜きで(連敗の)新記録をつくりそうだな。ロッテに3連敗すれば可能性は十分。次は強いソフトバンクだしな」。悲願のAクラス復帰のためにも、勝利こそが必要だ。【小松正明】

 [2009年7月8日9時4分

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