<中日2-9阪神>◇6日◇ナゴヤドーム
アニキの口火で連勝男を止めた。初回1死一、二塁、阪神金本知憲外野手(41)が開幕12連勝を狙う中日川井の立ち上がりをとらえた。右翼線に貴重な先制適時二塁打。ここから新井、ブラゼル、桜井と4連続適時ダブルでイッキ5得点し勝負を決めた。金本は、この一打でプロ野球13人目の4000塁打にも到達。チームは13安打9得点の爆勝で長期ロード初勝利。4位に再浮上だ。
グラウンドの上で、またひとつ花束をもらう機会が巡ってきた。1回表1死一、二塁。金本の放った打球は右翼線の近くで心地よさそうに跳ねた。先制点が生まれ、自身は悠々と二塁ベースを踏んだ。あと「1」に迫っていた史上13人目となるプロ通算4000塁打に到達した瞬間だ。
「(記録は)知りませんでした。これからも、1つ1つ積み重ねて、もっと先を目指して、がんばります」。
単なる節目にしないのが、金本のすごさと言える。この先制打の後、新井やブラゼル、桜井が続いた。4者連続二塁打の猛攻で、一気に5得点。メモリアルな一打は勝利につながった。
4000塁打という大きな数字は、長年プレーすることに加え、長打力の維持という要素が必要不可欠。その偉業達成の舞台が、ナゴヤドームというのも何かの因縁か。相手のベンチには、落合監督がいた。かつて理想の打撃理論を追い求めて、技術書を読みあさったときに、一番しっくりきたのが、同監督の書物だった。
今年の球宴では、セ・リーグの試合前練習終了後に、約30分にも渡って、話し込んだ。「何もコーチをしてもらったわけではないが、会話をするだけで勉強になることはある。(会話の中で)ちょっとしたことが自分の打撃にプラスになって、それがチームにも(好)影響すればいいと思う」。この日を迎えるまでには、4戦連続ノーヒットでスランプにも直面した。41歳の尽きぬ向上心があるから、危機を乗り越え、新たな一歩を踏み出すことができる。
6回には右前にシングルヒットを放ち、4002塁打にまで伸ばした。これはチャンス拡大のつなぎの1本。貴重な追加点を呼んだ。試合後のベンチ裏。裏方やナインが作るハイタッチの列で、金本は満面の笑みで手のひらを合わせた。「チームにも影響すればいい」という言葉にうそがないのは、この日の2安打を見れば明白だ。一矢報いて、中日戦の連敗を「4」で止めた。再び4位に浮上。1日ずつ地道に積み重ねていく主砲の存在が、真弓阪神を支えている。
[2009年8月7日13時22分
紙面から]ソーシャルブックマーク



