コンディション不良で一時離脱している日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)の復帰戦が、16日楽天戦(札幌ドーム)になることが濃厚になった。1軍へ再合流して2日目の9日、ブルペン入り。吉井、厚沢両投手コーチがチェックする前で万全ぶりをアピールした。吉井投手コーチは「試合に投げる準備はできた」と太鼓判。8月21日ソフトバンク戦以来の1軍マウンドへカムバックする。

 熱投だった。西武ドームのブルペン入り。観客が一目見ようと集まってくる中で脇目もふらず、捕手を座らせ62球を投げ込んだ。スライダー、カーブなど変化球も交え、厚沢投手コーチを打席に立たせ、実戦に近い制球の精度も確認した。ダルビッシュは「まあまあです」とだけ話したが、吉井コーチは「見た感じでは、休み前と変わっていない」との絶賛が、実戦復帰へのゴーサインだった。

 通常のブルペン投球よりも多い球数を投げたことなどから、15日からの楽天3連戦の2戦目が復帰戦になりそう。同戦ならば通常のシーズン中の登板間隔通り中6日となり、走り込み、ウエートトレなどのルーティンが行える。本来ならカード初戦がベストだが、相手先発は岩隈。確実に1勝をつかめる可能性の高さを考慮すれば、16日復帰が極めて有力だ。

 この日は投球動作を変更。プロ入り2年目の途中から無走者時でもセットポジションで投げてきたが、ノーワインドアップで投げ込みを行った。フォームのモデルチェンジを3年ぶりに行う可能性も高くなった。梨田監督は「あえてオレはブルペンに行かなかった」と余計な重圧に配慮をしての最終関門をクリア。リフレッシュ効果も十分だった静養を終え、大黒柱に復活の時がきた。

 [2009年9月10日10時8分

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