<中日3-1ヤクルト>◇11日◇ナゴヤドーム

 ベテラン左腕山本昌投手(44)が新たな金字塔を打ち立てた。この日再登録されて6月13日以来、今季4度目のマウンドで6回3安打1失点と好投。プロ初勝利を挙げた88年から22年連続勝利を挙げた。大野豊(広島)を抜き、セ・リーグ新記録を樹立した。山本昌は「ピンとこないですけど、すごいことなんだろうなと思います。これだけ続けてこられたのも(体が)丈夫だから。それに周りの人たちのおかげです」と感謝した。

 6回に2番川島慶にソロ本塁打を浴びて1点を許したが、「(本塁打は)悔しいけど今の状態を考えると、よく投げられたと思う。(捕手)小山が良くリードしてくれた」と納得の内容だった。

 プロ26年目で異例の2年契約を結んで臨んだ今季は最初からつまずいた。初登板の4月12日、広島戦(マツダ)では自己最多失点となる4回10安打10失点でKOされた。その後も2度のチャンスを生かせず、未勝利。防御率は14・25になっていた。6月13日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来1軍マウンドから離れた。

 今季、ウエスタン・リーグでは18試合に登板。投球回数は同リーグで唯一の100イニングを超え、102イニングまで達していた(11日現在)。若手に交じり午前9時にはナゴヤ球場入り。26歳差の高卒ルーキーらとともに汗を流した3カ月だった。200勝左腕は真っ黒に日焼けした顔で「サボらずに頑張って良かった。(ウエスタン・リーグで)一番、イニングを投げている投手だからね」と誇らしげに話した。

 [2009年9月12日9時53分

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