男性と交じってプレーする日本初の女子プロ選手で、関西独立リーグ神戸の吉田えり投手(17)が今季限りで退団することになった。神戸での最終戦(紀州戦=明石)を終えた1日、「ナックルボーラーになる夢があるんで、ナックルを認めてくれるとこでやりたい。野球に専念できる所に行きたい」と話した。前夜、広田社長に電話で退団の意向を伝え、了承された。

 この日は6番手で登板し、1回無失点。11試合で11回2/3を投げ、防御率4・03、0勝2敗でシーズンを終えた。ナックルボールを投げる「平成の水原勇気」と注目されたが、経営難や給料の遅配など球団のトラブルに巻き込まれていた。移籍先は、水原勇気を生んだ漫画家の水島新司氏がアドバイザーを務めるBC北信越リーグが最有力とみられる。最終的には女子野球指導者を目指しているが、大学進学については「野球をやりきった後でも学べる」とし、プレーを優先させる。

 [2009年10月2日9時17分

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