06年日本一の立役者が、チームの応援に駆けつける。3年前に日本ハムを引退した新庄剛志氏(37)が、巨人との日本シリーズ第2戦(11月1日)で札幌ドームに来場することが27日、わかった。同氏がかつての本拠地に公に姿を現すのは引退後初めて。日本一奪回を目指す選手やファンを大いに盛り上げる。

 強力な援軍が超満員の本拠地に駆けつけ、打倒巨人の「刺客」となる。引退を発表した06年にチームをけん引し、44年ぶり日本一の原動力となった新庄氏が札幌ドームに帰ってくる。第2戦のテレビ中継にゲスト出演することが理由の1つだが、当日は試合前のセレモニーに何らかの形で参加する可能性もある。同氏に近い関係者は「ファンもそうですけど、(一緒に戦っていた)選手も盛り上がるのではないか」と相乗効果を期待した。

 涙の日本一で札幌ドームの宙を舞った感動的な引退から3年。テレビ番組でのタレント活動のほか、実業家、画家としても活躍してきた新庄氏だが、ついに封印を解き、かつての本拠地の土を踏む。生まれ故郷の福岡で行われた昨年5月18日のソフトバンク-日本ハム戦(ヤフードーム)で始球式に登場。145キロの剛球を投げ込んでスタンドを沸かせたことはあったが、公に札幌ドームに姿を現すのは正真正銘、退団後初めてになる。

 現役時代は天井からの降臨やハーレーでのグラウンド疾走など、ド派手なパフォーマンスで注目を浴びてきただけに、当日も試合前のイベントに飛び入り参加する可能性が高い。今季43勝20敗1分け(CS含む)と圧倒的な勝率を誇る札幌ドームの大声援が、同氏の登場でさらに数倍にも膨れ上がることは必至。ただでさえ“圧倒的アウェー”な環境がつくられる中、相手の巨人にとっては相当な脅威になりそうだ。

 [2009年10月28日10時15分

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