ソフトバンク巽真悟投手(22)が11日、プロ入り最多となる227球の投げ込みを行った。雨のため3日連続の室内練習となった宮崎キャンプ。「疲れました…」とヘトヘトだったが、その顔は充実感に満ちていた。

 08年ドラフト1位で近大から入団。即戦力と期待されたが、今季1軍登板は1試合、それも1イニングに終わった。来季巻き返しへの思いは人一倍。ブルペンで黙々と直球だけを投げ続けた。

 227球のうち、10球×8セットは、捕手からの返球を捕球しながら次の投球動作に入り、すぐさま投げる練習を繰り返した。1セットを終える度に、地面にへたり込んだが最後まで威力のある球を投げ続けた。「頭で考えすぎるところがあるので、何も考えずに投げることが目的。最後の方は無駄な力も入らずシンプルに投げられました」と大粒の汗をぬぐった。

 全投球を見守った高山投手コーチも「考えることも大事だけど腕を振ることが大切。何かをつかんで、1軍の戦力になってほしい」と期待を込めた。春季キャンプでは最多で195球を投げ込んだ右腕だが、2年目にかける意気込みは半端ではない。【倉成孝史】

 [2009年11月12日11時19分

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