オリは優勝!

 虎はどうよ?

 オリックス岡田彰布監督(52)がまたも古巣阪神を挑発だ。14日、大阪市のホテルで約500人の球界関係者、支援者らを集めて「岡田監督を励ます会」が開催された。壇上のスピーチでは、阪神との日本シリーズ対決を希望したが「オリックスの方が優勝の可能性が高い」と痛烈な一撃。珍しく公然と優勝宣言するなど、新指揮官の勢いは止まらなかった。

 パーティー開始から約1時間30分が経過し、ほろ酔い加減で盛り上がる会場が、一瞬の静寂のあと、ビミョーな笑い声と拍手に包まれた。締めを飾るスピーチで、壇上に仁王立ちした岡田監督がぶち上げた。

 岡田監督

 今、関西は2チームしかない。今年みたいに北海道と東京で日本シリーズをやっても(関西の人は)興味がわかないでしょう。阪神と2球団で頑張って日本シリーズをできるようしたい。そういう宿命ですから。阪神にも頑張ってほしいけど、確率でいえば、オリックスの方が可能性があるかな。

 和田打撃コーチら阪神関係者ら、虎党の支援者も多くいる中で古巣に「上から目線」での挑発をかました。オリックス監督に就任後「今岡をさらし者にするな」「矢野がほしい」など、一連の発言で阪神との間に複雑な空気が生まれていたが、それもお構いなしの舌鋒(ぜっぽう)だった。

 それにしても…。熱狂的虎党が聞いたら「オリックスが何を言うんや!」と怒るかもしれない。確かに借金30の最下位オリックスと、今季3位争いを繰り広げ、城島獲得でさらに意気上がるタイガースの比較は一見、無理がありそう。単に古巣への嫌がらせか、強がりか、と受け止める人がいてもおかしくない。しかし、本人は大マジメ。明確な理由もある。

 「そらやっぱり巨人は強いもん。そんなん当たり前やん。パ・リーグの方がドングリ(の背比べ)やし、どこのチームにもチャンスがあるよ。12球団を見わたしても巨人は強いよ」。V3の原巨人がいるセと群雄割拠のパ。阪神に余裕のエール?

 を送るのは決してイヤミじゃない。

 阪神との頂上決戦は岡田監督の希望でもある。阪神との交流戦を「めちゃくちゃ楽しみ」と言う。何かと古巣にからめて語られるのも「宿命?

 周囲からそういう風に言われると応えんと、という気持ちになるからな」と打倒猛虎への意欲を隠そうとしない。スピーチではさらに、めずらしい優勝宣言まで出た。

 岡田監督

 絶対、来年1年目から勝負していきます。オリックスは今年の成績(最下位)で終わるチームじゃない。選手のモチベーションやフロントの頑張りなどいろいろなものをミックスすれば勝てる。来年スタートして、すぐ優勝します。はっきり言います!

 約2カ月前の就任会見では「優勝なんて怖くて言えない」と控えめだったが、秋季キャンプで自信を得てのV宣言。勢いは止まらず、阪神にも痛烈な一撃を放った。

 [2009年12月15日11時54分

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