日本ハムが、今年のドラフト会議の目玉、早大・斎藤佑樹投手(3年)を“徹底追跡”するため、専用偵察部隊を結成することになった。担当スカウトだけではなく、山田正雄GM(65)ら球団首脳も球場に足を運び、しっかりと実力をチェックする方針。5日は早大の練習始め(東伏見)となっており、ドラフトへ向けた「佑ちゃんチェイス」が幕を開けることになる。

 “伸び悩み”が部隊結成の一因になった。早実時代から注目を集めていた斎藤だが、3年生となった昨秋のリーグ戦では8試合に登板するも3勝2敗、防御率3・08と苦しみ、チームも4位と低迷した。山田GMは「秋はよくなかった。スピードが落ちた。投球フォームも少し変わったね。注目の選手であることは間違いないけど、よそ(の球団)のように、現段階で1位でいきますとは言えない」と慎重に言葉を選んだ。

 ただし、楽天田中との投げ合いを制して夏の甲子園で優勝投手となったように、持っている実力は疑いようがない。同GMも「3年生で1度落ち込んでも、また伸びてくる選手もいる」と話すように、ここからの成長度がカギを握る。そこで随時チェックしていくため、特別部隊の結成に踏み切った。

 同じ早大の大石達也投手(3年)や中大・沢村拓一投手(3年)ら、右腕の同タイプの投手が頭角を現してきていることもあり、てんびんにかけ、しっかりと実力を見極めていく。

 [2010年1月5日9時27分

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