てんびんはバランスが命です。巨人松本哲也外野手(25)が11日、茨城・常陸大宮の野球場で野間口、栂野らとの自主トレを開始。自慢のてんびん打法を磨くべく、新たな特訓を始めた。

 ティー打撃の途中で突然、右手1本で打ち始めた。続いて左手1本でも。「やっぱり左の方が強いなあ」と首をかしげた。利き腕の左手に比べ、右手1本のときはボールをとらえきれず打球が逆方向に流れた。「生活では左手を使うから、左右のバランスが変わってしまったんです」と原因を挙げた。

 はしも、ペンも、歯ブラシも、キックも、ゴルフのスイングもすべて左。子どものころ、親が右利きに直そうとしても直らなかった。筋金入りのレフティーは、オフにスイング量が減ったことで左右の腕力のバランスに狂いが生じてしまった。「左が強いとかぶせた打撃になって、二ゴロが増えるんです」と問題は小さくない。

 早速、対策に乗り出した。約300球のティー打撃では、右手で30球ほど振った。右の腕力を付け、バランスを矯正。「自主トレでは振る体力をつけたい」。左うちわのオフを迎えるため、今は右を鍛える。【古川真弥】

 [2010年1月12日8時7分

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