2日目となる楽天の新人合同自主トレが14日、Kスタ宮城室内練習場で行われ、ドラフト1位入団の戸村健次投手(22=立大)が、エース岩隈への「弟子入り」を志願した。午後の練習でノックを受け、何度かボールをこぼす場面があり、投球術はもちろん、フィールディング面でもエースから教えを請う。また1歳年下の田中将大投手(21)への対応には「タメ語歓迎」の姿勢を示した。

 ダッシュやキャッチボールでは、ドラフト1位の片りんを示していた戸村だったが、ノックを受ける練習では少しばかり、旗色が悪かった。内野手と比べるのは酷だが、何度かボールがグラブから、ポロポロとはじかれた。練習後「内野の守備は、ちょっと苦手なんです」と苦笑いで振り返った。

 高2から本格的に投手へ転向した。それまでは外野手、一塁手を兼任。今回は遊撃手の位置でのノックだったため、苦手なのは当然だった。だが悔しかったのか「投内連係だったら、普通にできます」と語気を強めた。大学では、大好きな阪神藤川の試合をテレビ観戦し、フィールディングの勉強もしてきた。

 幸い、チーム内にも技術の高い先輩がいる。戸村は「岩隈さんは、けん制もフィールディングもうまいので見習いたい」と弟子入り宣言。「良い投手は守備もうまい」が持論で当然、開幕までの技術向上を目指している。

 もう1人の大投手も常に意識する。田中は1歳年下だが「どうやって話せば、いいんですかね」と報道陣に逆取材。新人同士で相談した上で「流れに任せます」と戸村。「タメ語(敬語を使わない会話)で来られたら」との質問にも「全然、構わない」と笑顔。何に対しても柔軟に答えられる戸村が、チームになじむのも時間の問題かもしれない。【三須一紀】

 [2010年1月15日12時27分

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