阪神安藤優也投手(32)が右投手として故小林繁氏(日本ハム1軍投手コーチ=享年57)以来となる3年連続開幕投手を務め、その「G倒魂」を受け継ぐ。20日、甲子園クラブハウスで自主トレを公開した。

 安藤は、3・26開幕戦(対横浜、京セラドーム)に向けて「やるからにはそこを目指す。ライバルも多いし、しっかりキャンプに取り組んでいきたい」と意気込んだ。実現すれば、80年から4年連続で開幕投手を務めた小林さんに一歩近づく栄誉マウンドになる。

 故人は「空白の1日」に端を発した電撃トレードで阪神入りして、巨人戦に執念を燃やした。安藤は「小林さん以来ですか…」と先人の「G倒魂」に思いをはせた。そして「戦力的にすごいチームだと思うけど、そこに勝たないと優勝はない」ときっぱり宣言した。

 晴れ舞台に近づくためにも、まるで別人のような衝撃ボディーを完成させた。この日は8キロ減の体重84キロで登場。ブルペンで捕手を座らせて30球の投球練習を行った。「去年の成績を踏まえて球のキレが足りない部分と思った。僕はキレが一番重要。1年を通じてキレを出すということで体を絞ってきた」と説明した。

 減量は、昨年10月末の秋季キャンプから開始。食事制限と運動で落とした。「減量は友近か、安藤かですね」。ダイエットで有名な人気タレントを引き合いにニヤリ。「高校生以来かな。今までの90キロ前後がベスト体重と思っていたので、これは新しいチャレンジ。走る感覚は軽くなった。投球においての影響はまだわからないが、体が動くことは間違いない」と話した。

 今季の目標は昨季から勝ち星2倍の16勝、防御率2点台。「今年にかける意気込みはチームの中で一番だと思っている」。軽量ボディーと「G倒魂」をミックスして、自己最高のシーズンにする。

 [2010年1月21日11時28分

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