虎のココナッツボーイズになって!?

 阪神新外国人のマット・マートン外野手(28=ロッキーズ)と2年目クレイグ・ブラゼル内野手(29)が3日、ランチ特打で競い合うように特大弾を連発。計7発のバックスクリーン弾に球団営業関係者が大喜びだ。

 実は、これにはわけがあった。昨年、甲子園の阪神戦で本塁打がバックスクリーン後方のビアガーデン「ココナッツガーデン」に飛び込むと、飲食代が無料になる企画を実施。だが、推定飛距離で140~150メートルを要する同所まで達したアーチは練習でブラゼルがマークしただけに終わり、企画も風前のともしびになっていた。今季も同サービスを継続するか危ぶまれているが、今年こそ“1号”が飛び込むかもしれない。

 この日の驚弾ショーは、その予感たっぷりだった。新助っ人マートンが前日の150メートル弾に続き、パワー全開。コンスタントに左翼席へ14発運ぶと、バックスクリーン上段を直撃する145メートル弾を2発浴びせた。「今の時点では満足してる。楽しんでやってるよ」。55振16発に飛ばし屋ぶりをあらためて証明。13日の練習試合・日本ハム戦(宜野座)の実戦デビューも志願で決定した。

 大砲ブラゼルもあおられた。フルスイング解禁で、最後はスコアボードの得点板直撃弾や、中堅超え場外の150メートル弾などアーチ5連発。59振で13発と柵越え数こそ劣ったものの、バックスクリーン弾は計5発と本家の意地を見せ、ついには「キャンプ中に1発は超してやる」とバックスクリーン超えも宣言した。

 真昼の花火大会を堪能した営業担当は「あの打球なら甲子園でもほとんど飛び込んでいるでしょう。期待できそうです」とニンマリ。“ココナッツ・ボーイズ”誕生へ、営業の助っ人としての使命も背負った。

 [2010年2月4日11時40分

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