チェンジ！

　阪神安藤優也投手（３２）が、６日に始まるキャンプ第２クールから、新球習得に乗り出すことが５日、分かった。これまでスライダー、シュート、フォークボールを武器としてきた男が狙いを定めたのは、直球と同じ腕の振りで緩急を生み出すチェンジアップ。「これまでは横にずらす球と落ちる球しかなかったから」。３年連続開幕投手を狙う右腕は、意図を説明した。

　安藤にとっての新球挑戦は、プロ９年目で初の試みとなる。昨季はツーシームを持ち球に加え、投球の幅を広げることに成功したが、安藤自身の中ではシュートの延長線上という考え。「これまでと同じことをやっていてもいけないと思ってね。チェンジアップは遊びで投げたことがあるだけで、持ち球にしようと思ったのは初めて」と話した。

　６日の第２クールからは、各投手が打撃投手としてマウンドに上がる。第１クールのブルペン投球では、直球しか投げない例年通りの調整法で試運転は完了した安藤も、変化球を“解禁”する方向でいる。「まずはしっかり練習して、打者の反応とかを見てみたいね。自分のものにできれば、また違った自分を見せられるはず」。昨季は８勝１２敗と屈辱に塗れた男が、逆襲へ向けた準備を着々と進める。

　［2010年2月6日12時14分

　紙面から］ソーシャルブックマーク