広島の右殺しアルバ、007ビビらせた
右打者、超びびらせた!! 広島の新外国人ジャンカルロ・アルバラード投手(32=ドジャース3A)が8日、沖縄キャンプで来日初の打撃投手を務めた。チェンジアップ、シンカーなど全球種を投げたほか、三塁方向にインステップする投球フォームは右打者に威圧感を与えた。他球団スコアラーは「右打者は戸惑う」と口をそろえた。昨季の大黒柱ルイスが退団した穴を埋める存在として期待は大きく、実戦向きであることも証明した。
マウンドに立てば、セールスポイントが浮き彫りになった。来日初めて打者と向き合ったアルバラードが変則的な投球フォームで打者を圧倒した。最初に打席に入った梵は戸惑って思わず及び腰だ。「怖い! 外国人独特の投げ方だし、リリースを合わせるのが難しい。1回で合わせるのは難しい。どうしても(腰を)引いてしまいます」。踏み込めず、球をジャストミートできなかった。
この光景こそが、新助っ人の真骨頂だ。左足が極端に三塁側へとインステップして、右腕を振り下ろすため、白球は角度がついて、右打者は背中からボールが来るような錯覚に襲われる。体にぶつかると思ったボールがホームベースの内角をかすめる、いわば「逆クロスファイア」だ。野茂臨時コーチは「ブルペンで投げるより、今日のほうが良かった」と評した。偵察した他球団の007も、うなるしかなかった。
巨人杉山スコアラー インステップだし、右打者に向かってくる感じ。後ろから初めて見たけど、いい球を投げていると思うよ。
横浜五十嵐スコアラー 打者が立った方が嫌なタイプじゃないかな。
厄介なのは、モーションだけではない。この日は34球を投げ、安打性の打球は3本だけ。アルバラードは胸を張って言う。「すごく調子よく投げることができたよ。球が動くのが、僕の特長。今日は全球種の感触を確かめて投げた」。不規則に動くストレートに、チェンジアップ、カットボール、シンカーを低めにちりばめて、打者を翻ろう。巨人ゴンザレス似の前評判をさらに良くさせた。野村監督も「面白い球を投げるね」と評価した。
11日の紅白戦登板を志願したが、大野コーチが「日南に行ってからでいいだろう」と却下するなど、ブレーキをかけるのに必死。愛称ジオは言う。「今日はまだ初めてだから。打者の反応よりも、自分がどうするかを考えていたよ」。セの猛者を揺さぶるべく、少しずつエンジンを吹かせる。【酒井俊作】
[2010年2月9日11時2分 紙面から]
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