楽天投手陣の3本柱、永井怜投手(25)が15日、初めてフリー打撃に登板し、バージョンアップした姿を披露した。外角中心の全36球中、球威で抑えたゴロアウトが14。昨季より球威が増した背景には、今オフだけで体重を7キロも増量し、自己最高の79キロでキャンプインした肉体改造があった。

 昨季、年間通して先発ローテを守り抜き13勝を稼いだ。だが投球内容を振り返ると、納得いかない点があった。「被本塁打が多すぎました。ボールの質を変えたい」。通算17被本塁打の課題克服へ、球質を重くするため体重増に乗り出した。「できるだけ多く食事を取るようにしました。例えば昼食では、おかずを必ず3品頼んだりして」と、食べに食べた。

 さらにただ食べるだけではなく、1月の自主トレでは筋力トレ、ランニングと徹底的に鍛え、脂肪を燃焼させ筋肉に変えた。投げ終えた永井は「強いボールを投げることをいつも心掛けています。これからもっと、パワーアップしていければいい」。低く集めた重たいボールは、安定を増した下半身が原動力だった。

 チェックしたブラウン監督も「グッドだ。低めのゾーンにしっかり投げてキレもある。この状態をしっかり保ってもらえたら」とうなった。岩隈、田中に並び立つ3枚看板として、どっしりスタートを切った。【宮下敬至】

 [2010年2月16日8時44分

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