<日本ハム3−0ヤクルト>◇6日◇札幌ドーム
日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)が4年連続の開幕投手へ、トップギアへと近づいた。6日、ヤクルトとのオープン戦に先発。6回を投げ、4者連続を含む7奪三振で1安打無失点と、完ぺきな仕上がりを披露した。右打者の内角低めに沈むツーシームなど、三振の決め球はすべて異なる7球種と変幻自在の内容。強烈デモンストレーションで、万全ぶりをアピールした。
新しい深みが、試運転の78球に満載された。ダルビッシュが、自由気ままに「K」の山を築いていく。6回を7奪三振、決め球はすべて違い、すべて空振り。追い込み、狙ったら、バットに触れさせることさえ許さなかった。「疲れはとれてきているので、あとはゆっくり調整していきます」。余裕で大一番を逆算できる、手ごたえ確信の1日になった。
すごみを象徴したのが4回。先頭の福地に、唯一の安打を許した直後だった。二盗を許して無死二塁。田中浩を2-2と追い込むと、ひざ元をえぐるツーシームだ。ストライクゾーンからボールゾーンへと切れ込んでいき、沈んだ。バットは空を切る。昨季まで同球種は高めが主体。詰まらせて凡打させる狙いであることが多かっただけに、今季の新境地の一端だった。
納得のテストだった。ダルビッシュは「あれで空振りがとれちゃうので、追い込んでからもあるっていうこと。打者としては嫌なんじゃないですか」と自信を深めた。変化球は縫い目だけではなく、ボールの重心を意識して動かすような感覚で、絶妙な握りを模索する。まるで“物理”のような思考で、極めていくことが多い。このツーシームを含め、変化球は「高めに投げれば浮き上がるようになるし、低めに投げれば落ちる」。自身の感性を証明し、決め球のバリエーションを増やした。
開幕前の最終調整の13日ロッテ戦(東京ドーム)を残し、完ぺきな仕上がり。最速149キロをマークした直球と120キロ台の高速カーブに100キロ台前半のカーブ、チェンジアップ、フォーク、スライダーと、7球種で1個ずつ三振を積み上げた。梨田監督が「打者の打ち方を見ると、すごい変化をしていると感じた」と感服の内容。ダルビッシュは「順調ですね」と、あっさりと進化の予感を受け入れた。23歳右腕が彩る、驚異の春は近い。【高山通史】
[2010年3月7日9時31分
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