<オリックス5-0中日>◇7日◇京セラドーム大阪

 駆けつけ投球で快投だ!

 腰を痛めて2軍調整中だった左腕高橋聡文投手(26)が7日、オリックス戦(京セラドーム大阪)で7回から3番手として登板。1イニングを1安打無失点に抑えた。先頭の2番大引から空振り三振を奪うと、2死一塁で5番T-岡田からこの日2つ目の空振り三振。「(故障個所は)今のところ問題ない。投げるまでブルペンでは球が高めに浮いていたけど、試合では良かった。変化球もすべて投げることができた」。1軍合流して即、結果を残した。

 ドタバタの今季初実戦だった。2軍メンバーとして山口・由宇に遠征していた高橋は、7日の深夜12時に1軍宿舎に到着。「ユニホームが昨日の練習で使っていたので(クリーニングが)間に合わなかった」ため、三輪ブルペン捕手のユニホームを着てマウンドに上がった。ダボダボ気味の背番号「96」のユニホーム姿に「恥ずかしかった」と振り返ったが、投球は堂々たる内容だった。

 中日にとって高橋の実戦復帰は大きな意味を持つ。今年1月に森ヘッドコーチは守護神岩瀬の状態次第では、浅尾と高橋を中継ぎから抑えに回し、トリプルストッパー制を敷くことを明かしている。その岩瀬は腰の張りの影響でまだ実戦登板していない状況だけに、高橋の復調は心強い。

 視察に訪れたヤクルト片岡スコアラーは「故障していたとは思えない。直球の球威は去年とまったく変わらない。ユニホームが変わっていたことには驚いたけど」と警戒。暗い話題が多かった中日投手陣に一筋の光が差した。【桝井聡】

 [2010年3月8日10時45分

 紙面から]ソーシャルブックマーク