<オリックス5-4楽天>◇22日◇スカイマーク

 楽天3連敗を通して、チームは未完成のまま開幕に突入した感は否めない。

 (1)スタメン変更

 1番中堅聖沢は、新生楽天の目玉といっていいオーダーだったが、先発山本が左腕だからという理由で聖沢をスタメンから外した。また、2試合5番を務めたフィリップスも外した。聖沢は2試合連続安打を放っていたが、フィリップスは7打席無安打。しかも凡打の内容が悪く、打線のブレーキとなっていた。ただ、広島時代からの教え子とあって、ブラウン監督にとっては“身内”のような存在。起用に執着することも予想されたが、早々に動いた。

 (2)ベンチワーク

 4回から2番手でオリックス岸田が登板。ブラウン監督もナインも想定内だったと話す。だが、コーチ陣から選手に、岸田攻略の具体的な指示は取り立ててなかったという。

 開幕試合の1点を追う9回無死一塁、打者聖沢のシーン。初球のボール球にはバントの構えをしたが、2球目から強攻策に出て結果は併殺打。昨年まで1軍24安打の3年目の若手。初の開幕スタメンに極度に緊張しても無理はない。打席に入る前などに冷静になるよう一呼吸を置いても良かったのではないか。そうした間は、1点を取りに行くための準備でもあるはず。

 ギリギリまで守護神候補だったモリーヨが脱落したブルペン陣も、未完成だ。

 開幕3試合はすべて1点差負け。昨年の1点差試合は22勝17敗と、競り勝っていた。スタートはつまずいたものの、まだ3試合。ブラウンスタイルを、早急にチームに浸透させていくしかない。【金子航】

 [2010年3月23日9時11分

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