<阪神7-3横浜>◇26日◇京セラドーム
阪神真弓明信監督(56)が、勝負の鬼になった。開幕投手安藤を5回であきらめ、6回から球児まで新勝利の方程式で0封リレー。代打の神様・桧山に代打の代打で矢野を送るなど、1点にこだわる信念を貫いた。指揮官にとって2年連続の開幕星だが、今年は自らのタクトでもぎ取った。
鬼気迫るベンチワークだった。鮮やかな逆転劇で2点のリードを奪ったが、真弓監督の攻め手を緩めない。開幕投手の指名した安藤が本調子でなかったことを考え、6回からスパッと中継ぎ陣にスイッチ。その裏の攻撃では、代打桧山をベンチに下げて、矢野を投入。7回には3番鳥谷にバントの指示を出した。最後は4点差で藤川をマウンドに上げる。攻守ともに1点に執念を燃やした。「勝負はどう流れるか分からない。取れるときに、1点でも取りたかった」。その結果が7-3という快勝だ。2年目の真弓阪神は何かが違う。
指揮官は理想を掲げながらも、現実を冷静に見つめている。城島やマートンの加入により、1番から8番まで息の抜けない強力打線が誕生した。その半面、守備力や機動力の低下を周囲から指摘された。就任以来、「守備と機動力を使った野球」を唱えているが、それは遠い理想に聞こえる。ただ真弓監督は夢想家ではない。「自分のやりたい野球にチームを変えることは何年も時間をかけないとできない。やりたい野球というより、今いる戦力でチームカラーは決まる」。
選手の顔ぶれを見れば、破壊力あるオーダーを組むのは当然。ただ、それだけでは1年間戦えない。だから、キャンプで小技の練習にも時間を割いた。この日は堅実な攻撃で追加点を奪った。オープン戦から、先発陣の不調を見てとり、中継ぎの早期投入を決めたのも、指揮官が理想と現実にうまく折り合いをつけたからだ。「開幕だから、いい結果を残して、次につなげたいところ。みんなが、いい仕事をしてくれた。明日につながる。このまま勢いをつけていきたい」。最終回には新人の藤川俊を守備固めに起用した。今いる戦力をフルに活用して、2年連続の開幕星をつかんだ。【田口真一郎】
[2010年3月27日11時9分
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