<ソフトバンク4-2ロッテ>◇6日◇福岡ヤフードーム

 ハッピーバースデーの祝砲だ!

 ソフトバンク松中信彦外野手(36)が、今季2号アーチでチームに3連勝をもたらした。ロッテ戦の2回、第1打席で先発唐川侑己投手(20)から右翼席へ豪快な先制2ランを放った。この1発で勢いに乗ったチームは、首位ロッテ相手に快勝。この日、48歳の誕生日を迎えた秋山幸二監督に、3月27日以来となる貯金1をプレゼントした。

 男らしい、豪快な贈り物だった。2回の第1打席。無死一塁で打席に立った松中が、ロッテ唐川の外寄りチェンジアップを振り抜いた。打球は右翼席へ飛び込む先制2ラン。ダイヤモンドを1周すると、この日48歳の誕生日を迎えた秋山監督とタッチを交わした。「現役時代から自主トレなどでお世話になってきたし、いいプレゼントができたと思う」。監督2年目で初のバースデーゲームとなった指揮官に、これ以上ないギフトを贈った

 男として、金言にも応えた。この日の試合は師と仰ぐ王会長が視察。試合前のフリー打撃では「形にこだわりすぎじゃないか」と助言をもらった。復帰3戦目の3月28日に今季1号を放ったものの、この試合前まで打率は1割9分0厘。「試合前に会長から、いいアドバイスを頂いた。形にこだわらず直球をファウルしないことだけを考えて積極的にいけた」。05年にも王監督(当時)の誕生日に2打席連発を放った主砲が、ここ一番の強さを見せた。

 男と男の約束を守る。この春、小学3年になった長男(8)が、今年開校した福岡市内の私立小学校の編入試験に合格し一期生として入学した。現在の長男の最大の興味は、坂本龍馬。編入試験を受ける事が決まってから松中は「合格したら、行かせてやる」とある男の約束を交わしていた。

 それは、高知や京都の龍馬ゆかりの地へ旅行することだった。今季1号を放った日の夜。松中は長男と2人で夕食をとった。翌日から母親と2人で旅行に出かけることが決まっていた長男は、うれしさのあまり食事中ずっと龍馬の話をしてきたという。「あまりに詳しすぎて、途中からついていけなくなった」と、主砲はうれしそうに苦笑いを浮かべた。

 愛する家族のためにも、必ず優勝してみせる。現在、次男(2)が腎臓病の一種「ネフローゼ症候群」で通院中。「頑張る姿に助けられた」と、闘病生活を続ける次男の姿が、自身の手術とリハビリを支えた。6年連続で優勝を逃した昨オフには「息子のためにも、家族のためにも頑張って優勝したい。家族で優勝旅行へ行きたい」と話した。主砲は必ず男の約束を守るはずだ。【倉成孝史】

 [2010年4月7日12時3分

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