<ソフトバンク6-0日本ハム>◇9日◇福岡ヤフードーム
ルーキー初先発初勝利ならず。日本ハムのドラフト5位ルーキー増井浩俊投手(25=東芝)が9日のソフトバンク戦で初先発。杉内との投げ合いも最速151キロの直球とスライダーのコンビネーションで好投したが、3回に川崎、7回に李ボム浩に本塁打を浴び、1発攻勢に沈んだ。打線も散発5安打で今季2度目の完封負け。8日の楽天戦で連敗を止めたものの、波に乗れずにこのカード初戦を落とした。
はじけるようなパワーを注入した新鮮な剛腕が、むなしく散った。ルーキー増井の堂々のデビュー戦に、花を添えることはできなかった。梨田監督はやや顔を紅潮させながら、ふがいなさを吐露した。「打線を責めてもしょうがないけれど、チグハグというかね」。今季2度目の完封負け。相手が難敵左腕の杉内とはいえ、収穫材料は増井の奮闘、ただ1つだけだった。
勝負どころで、屈し続けた。増井が圧巻の立ち上がりで、流れをつくった。初回にいきなり川崎、本多を連続で見逃し三振。続く2回には1死から多村に二塁打を浴びて得点圏に走者を背負ったが、力でねじ伏せた。長谷川を二ゴロ。李ボム浩を外角低めいっぱい、この日最速の151キロで空振り三振に切った。増井が「真っすぐで三振が取れた」と収穫にも挙げた勢いに、打線は呼応できなかった。
3回、川崎に初球146キロの直球を狙い打たれ、先制2ランを献上。その直後の4回に先頭の糸井が、中越え二塁打で追撃ムードをつくったが飯山、田中、高橋が凡退。最後まで本塁は遠かった。田中は「増井は本当によく頑張っていた。見殺しにしてしまった。歯がゆい」と嘆いた。援護を待って粘投した増井が7回に追加点を許してジ・エンド。守備のミスも出て、終盤は空回りの連続だった。
前夜に連敗を止めたが再び、借金は8に膨らんだ。増井は「(打順が)2巡目、3巡目には相手も慣れてきて完ぺきにとらえられた」とプロ初黒星を反省。そんな殊勝な新星の痛々しさが、逆にチームの低迷の深刻さが際立った。稲葉、金子ら故障者続出で歯車が狂っているが、それで得たチャンスを中田、陽ら若手、中堅の野手陣も生かせない。増井だけが、一筋の希望の光という寂しい夜だった。【高山通史】
[2010年4月10日11時32分
紙面から]ソーシャルブックマーク



