単独首位に浮上した巨人が中5日ローテで、緊急事態を乗り切る。山口鉄也投手(26)を救援に戻すために先発の人数が足りなくなるが、補充はなし。右手人さし指のまめで出場選手登録抹消中の西村健太朗投手(24)は近日中に復帰できそうで、まずは内海哲也投手(27)、ディッキー・ゴンザレス投手(31)、東野峻投手(23)、藤井秀悟投手(32)の4人で急場をしのぐ。13日からの阪神3連戦(東京ドーム)では、藤井、内海、ゴンザレスの順番でトラ退治を狙う。

 緊急事態は、開幕ローテの残りのメンバーに任せろ。13日は中6日で藤井が先発予定だが、問題は14日の2戦目以降。開幕ローテ順で行けば西村健が先発するはずだったが、まめの影響で登録を外れた。そこで内海とゴンザレスが1日前倒しの中5日で、それぞれ2戦目、3戦目に先発する見通しだ。

 内海ら先発投手陣は12日、川崎市のジャイアンツ球場で調整。開幕から続く調整ペースより1日早まるが、内海は「中5日でも、しっかり調整できますよ。光栄なことです」とフル回転指令を意気に感じた。開幕から3戦3勝。好調左腕はブルペンで39球を投げ、8日の登板に続く阪神戦連勝を誓った。1勝2敗、防御率8・31と本調子ではないゴンザレスも「ドンドン投げたいから歓迎だ」と、ノープロブレムを強調した。

 日程にも助けられる。守護神クルーンの右手親指挫傷による戦線離脱で、山口が救援に復帰する。ゴンザレスの次に先発してきた山口が抜けるが、今週後半のヤクルト戦は地方遠征(松山)のため2試合だけ。17日の初戦は中5日の東野が先発可能だ。西村健は最短で2戦目の18日から再登録でき、斎藤投手コーチは「健太朗(西村)の指が間に合えば日曜(18日)に。間に合わなければ、誰か行かないといけない。状況を見ながらでしょう」と明かした。

 不確定要素は残るが、山口が救援に戻り救援陣の層は増す。斎藤投手コーチは「うちは打線がいい。先発には『多少、点を取られても粘っていけば何とかなる』と言ってます」と勝負の鉄則を口にした。先発が試合をつくり、チーム力で敵をたたく。【古川真弥】

 [2010年4月13日8時23分

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