<横浜7-3阪神>◇17日◇横浜

 右肩痛に苦しむ金本知憲外野手(42)が、攻守に精彩を欠いた。特に目立ったのが、送球面だ。6回裏2死二塁で三遊間を破る打球を捕球したが、二塁走者カスティーヨは迷うことなく三塁ベースを蹴った。金本は送球を自重し、本塁に生還を許した。8回にも同じような場面で、中継への送球が乱れた。今季初失策を記録。強いスローイングができないことで、相手チームは積極的に走ってくる。山脇守備走塁コーチは「仕方がない。本人も精いっぱいやっている。痛みがあるのは前から分かっていること」と話した。

 打撃面でも、波に乗れない。5回に右翼へ特大の飛球を放ったが、向かい風を受けて、フェンス手前で失速。1点差に迫った8回は見逃し三振で4打数ノーヒットに終わった。フルイニング出場を継続しながら、右肩痛の回復を待つのは難しい。ただチームの柱として、簡単にベンチに退くわけにはいかない。「我慢して使っていくのか?」という報道陣の問いに、真弓監督は「我慢じゃないよ」と返した。これまで何度も危機的な状況を乗り越えてきた「鉄人」の反発心を信じていく姿勢は変わらない。【田口真一郎】

 [2010年4月18日11時44分

 紙面から]ソーシャルブックマーク