投壊オリックスの岡田彰布監督(52)が、また荒療治だ。最下位の日本ハム打線に13被安打、今季最多11失点で連勝も3でストップした。“安打提供機”と化したバッテリー陣におかんむりの指揮官は、この日先発マスクだった選手会長の捕手日高、中継ぎ左腕菊地原の2軍降格を決めた。

 指揮官は完敗後、ベンチ裏で「打たれすぎやろ」と切り出した。「毎試合ミーティングやってなあ…。(相手)投手は代わるけど相手打線はそんな代わらんで。代わって1人、2人よ。毎試合2ケタ安打ってひどいわなあ」。怒りを通り越した笑いが、逆に恐ろしい。報道陣のスコアブックをのぞき込み「(安打を記す)赤ばっかりや。考えられん。もうええわ」とあきれ返った。

 先発近藤は2被弾を含めて5回7安打5失点で3敗目。救援4投手も小松以外が失点し、7回の菊地原は3四球の揚げ句に2安打で3失点と自滅。ここまで25試合を消化し、15試合で2ケタ安打を浴びた。おまけに同一カード3戦連続2ケタ被安打はもう3度目。打たれ出すと歯止めが利かない。

 岡田監督は8日に1、2軍のバッテリーコーチを入れ替え、14日には先発陣だけを集めて教えを説いた。そんな処置も持続しない。「捕手含めて考えな。そら、もうベンチの責任かもしれんよ。分からんよ」。現在なんとか貯金は1。ここがシーズン序盤の正念場と、大ナタを振るってチーム内外に示した。【押谷謙爾】

 [2010年4月23日11時29分

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