<中日0-8巨人>◇27日◇ナゴヤドーム
「代役」でも強いんです。巨人が中日に8-0と圧勝し、6連勝で貯金10として、2位阪神との差を4ゲームに広げた。1回、故障の首位打者松本に代わる2番脇谷亮太内野手(28)が先制打、中堅に入った長野久義外野手(25)も2点適時打を放ってリズムをつかむと、その後もラミレス、阿部の連続本塁打でリードを広げた。リーグ4連覇へ、早くも独走気配だ。
プレーボールからすぐに訪れたチャンスに、今季初めて2番に座った脇谷は冷静だった。1回無死、三塁打の坂本を視界の左側に置きながら、敵の守備隊形を確かめた。「前進守備。三塁走者は勇人。二ゴロでも大丈夫だ」。足の速い坂本なら、内野ゴロの間にホームを踏めると読んだ。
カウント0-2、中日朝倉の内角高め138キロを思い切り引っ張った。内野ゴロどころか、一、二塁間を痛烈に破る右前打。「勇人がどの塁にいても、次の塁に進めるのが僕の仕事です」と納得の表情だった。
首位打者抜きの打線を組まざるを得なかった。25日の広島戦で左太ももを痛めた松本が出場選手登録を外れた。打率4割2分3厘、12盗塁はリーグトップ。「2番中堅」として走攻守に欠かせない戦力が離脱し、この日から9連戦を戦わなければならなくなった。
それでも、チームは動じなかった。試合前のミーティング。自然と「松本がいない間は、みんなでカバーしていこう」と声が上がった。代わりの2番は脇谷。1回の先制打に続き、5回は無死一塁で犠打を決め大量4得点につなげた。原監督から「2番を打っていた人間(松本)にチャレンジしろ。超えてみろ」とゲキを飛ばされていた。「マツの代わりはできない。自分らしさを出していこうと。積極的にいくのが僕のいいところ」と胸を張った。
松本の代わりに中堅を任された長野も、1回2死満塁で2点左前打。中堅守備はプロ3度目だったが「亀井さん、ラミちゃんが両サイドからいろいろ指示してくれて違和感はなかった」と外野の連係はスムーズだった。今後は相手投手の左右や選手の状態を見極め、代役を決めることになる。
ライバル中日を圧倒し、6連勝。開幕からわずか1カ月で貯金は10まで膨らんだ。4月の2ケタ貯金は06年以来。ただ、数字は似ていても、ケガ人続出で終わってみれば借金14の4位に沈んだ当時とは中身が違う。今は誰かが欠けても、いるメンバーで補う態勢を備えている。首位打者の離脱を感じさせない戦いぶりに、4年前とは別次元の強さが詰まっていた。【古川真弥】
[2010年4月28日8時43分
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