<巨人4-8阪神>◇4日◇東京ドーム

 阪神、恐怖の9番打者ランディ・メッセンジャー投手(28)が超満員観客の度肝を抜いた。1点リードの2回2死一塁。198センチ、119キロのパワーを白球にぶつけた。内海の外角高め直球を左中間フェンス最上部へ。本塁打と判定された後、ビデオ判定で二塁打に変更されたが「二塁打を打てて良かったよ」とご愛嬌(あいきょう)。鳥谷、平野の連続適時打を呼び込み、笑みが絶えなかった。

 高校時代は途中まで4番打者。遊撃、三塁を守り、シーズン10本塁打を記録したこともある。「米国ではマイナーのプレーオフで本塁打を打ったことがあるよ」と言う自慢の打力を発揮し、本業でも7回10安打を浴びながら2失点と粘投した。4月に中継ぎで打ち込まれていた巨人にリベンジし「この日が待ち遠しかった。巨人の本拠地で1位になってうれしいよ」と喜んだ。

 私生活でのリラックス方法は素朴そのものだ。球宴休みの初日は大阪市内のUSJ前にある、映画「フォレストガンプ」をモチーフにしたレストランで家族と食事し英気を養った。「映画が好きなんだ。ケーブルテレビでやっている映画は見る。「スカーフェイス」っていうアル・パチーノの映画が一番のお気に入りだね」。かつて映画のDVD約300本を所持し、今でも約100本を日々、楽しむ。

 リラックスするだけでなく夏バテ対策も完ぺきだ。汗を多くかくため、電解質入りの500ミリリットル飲料水を購入し、毎日10本を飲み干してマウンドに上がる。先発転向後、4戦3勝。この日はまるで映画スターのように、超満員観客の熱視線を浴びた。【佐井陽介】

 [2010年8月5日8時36分

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