<巨人4-8阪神>◇4日◇東京ドーム

 笑顔なき記録継続だった。6点を追う9回、無死一塁で巨人脇谷亮太内野手(28)が5号2ランを放った。阪神久保田の初球、高め147キロを逆方向の左翼席へ。14試合連続得点でセ・リーグ記録に並んだ。だが、反撃及ばず首位陥落。「記録はそんなに気にしてません」。硬い表情には理由があった。2回1死一、三塁、浅井の二ゴロを捕球し二塁を踏んだまではよかったが、一塁送球がそれた。併殺を逃し先制点を許した。「僕のミスから失点。取り返そうと必死でした」と責任を口にした。

 それでも、58年ぶりのタイ記録は胸を張れる。最終打席まで2安打を放っていたが、後が続かずホームを踏めなかった。自らのバットで、ラストチャンスをものにした。記録継続中の14試合は、51打数25安打で打率4割9分。自己最多を更新中の本塁打は5本に伸びた。「明日、なんとか勝ち越したい」と口元を引き締めた。絶好調男が5日、再びの首位奪回とリーグ新記録に挑む。【古川真弥】

 [2010年8月5日9時45分

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