巨人が最速157キロ右腕、中大・沢村拓一投手(4年=佐野日大)を、ドラフト会議で1位指名する方針を固めた。19日、東京・大手町の球団事務所でスカウト会議を開き、指名選手の絞り込みを行った。

 4時間以上に及ぶ会議では、補強のポイントとして、先発投手を第1とすることをまず確認。早大・斎藤佑樹投手(4年=早実)や、同・大石達也投手(4年=福岡大大濠)も候補となったが、沢村の先発完投能力を高く評価した。清武球団代表は「スカウト部として(沢村が)NO・1の実力であるという評価。斎藤君の対応力を評価する声もあったが(スカウト部の)多数が沢村君を推したので、それを尊重した」と説明。また「巨人に入団したいという選手をとりたいと思っている。これは1つのチームにまとめる時に大事な要素。(沢村が巨人入りを)熱望しているということなので」と“相思相愛”という点も、判断材料の1つであることを明かした。

 他球団と競合する可能性は高いが、同代表は「それは関係ない。決めたら獲得する方向でいくということ」と断言した。シーズン後半、先発陣の不調でリーグ4連覇を逃したチームは、即戦力右腕の獲得で再建を図る。

 [2010年10月20日8時3分

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