ソフトバンク孫正義オーナー(53)が29日、来季戦力補強について全面協力を約束した。秋山幸二監督(48)から東京都内のグループ本社でシーズン終了の報告を受けた。

 チームは7年ぶりのリーグ優勝を果たしながら、CSファイナルステージでロッテに敗退した。ソフトバンクとなってからはまだ出場していない悲願の日本シリーズへの近道は、戦力の底上げにほかならない。前日28日のドラフト会議では将来性を重視した指名を重ねた。即戦力補強は外国人選手やFAでまかなうことになる。

 孫オーナーは「補強についても、遠慮なく(秋山監督に)おっしゃってほしい」と青天井と言わんばかりに胸をたたいた。今年9月中間決算では、ソフトバンクモバイルが5期連続で過去最高益を記録。本業の豊富な資金力を生かし、ホークスの強化に注ぎ込むことを指揮官に請け負った。

 孫オーナーは「チーム一丸となった1年で、そういう風土がわがチームの誇るべき点。側面からできることは何でもしたい」とねぎらった。ここまでバックアップを約束されれば、現場サイドも気が引き締まる。秋山監督は「シーズン優勝という第1目標は達成できたが、日本シリーズは出られなかった悔しさがある。1ステップ、2ステップ上がりたい」と、来季日本一をあらためて誓っていた。

 [2010年10月30日11時26分

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