宜野座史上最大のバトルだ!

 阪神真弓明信監督(57)が24日、来春の1軍沖縄キャンプのサバイバル構想を明かした。03年以降最多となる45人規模を沖縄・宜野座に招集し、若手とベテランを激しく競わせる方針だ。今オフは大型補強はないが、フレッシュな「血」を加え、刺激を与えながらチーム強化を進める。

 来春の沖縄・宜野座に史上最大のバトルが勃発(ぼっぱつ)だ。予告したのは、真弓監督。昨オフは城島の獲得で沸いたが、今年の大型補強は「無風」の状態だ。1軍キャンプは決まったメンバーだけで刺激のない状況に陥る可能性はある。しかし指揮官は真っ向から否定した。

 「刺激がいいのか悪いのか分からないが、若手が出てくるかもしれない。若手が刺激してくれへんかな、と思う」

 レギュラー組をヒヤリとさせるイキのいい選手の台頭を期待した。出現を祈っているばかりではない。サバイバル戦の舞台を用意する構想を明らかにした。

 「去年よりも多めに連れていこうと思う。シーズンを考えて、戦力になるような若い選手はなるべく連れて行く。全体的に人数は増えると思う。投手を含めて、4人か5人は増える」

 星野監督時代の03年に2軍と別れて1軍の沖縄・宜野座キャンプが始まった。以来8年間で最多人数は04年の42人。今春の40人から5人増となれば、頭数だけでも史上最大の競争社会が成立する。

 簡単に若手にチャンスを与えないのが真弓監督の基本方針だ。秋季キャンプは主力クラスは参加せず、20代前半の選手を中心に少数22人のメンバーを鍛え上げた。結果、森田や野原将ら次世代の有望株の成長を感じ取った。実りの秋が、春の1軍枠の拡大につながった。戦力の底上げに手応えをつかんだ。

 「今は育成選手もいるし、半分に分けても、かなりの人数になる」

 育成選手を10人に増やしたことで、2軍キャンプが手薄になる心配もない。

 森田がブラゼルに、野原将が新井に、ルーキー榎田がローテーション級投手に挑む-。各ポジションで争いが激しくなると、宜野座は熱くなる。派手な新戦力は不在の地味なキャンプになっても、真弓阪神3年目の沖縄は「質」と「量」で勝負する。

 [2010年11月25日11時12分

 紙面から]ソーシャルブックマーク