由規VS由規が実現するかもしれない。神宮球場の隣にある、バーチャル映像による対戦型バッティングセンター「神宮バッティングドーム」が、ヤクルト由規投手(21)のコーナーの球速を160キロに改良するプランがあることが21日、分かった。由規は今年8月26日の横浜戦(神宮)で日本人最速の161キロを計測。これに伴い、昨年4月に登場していたバーチャル版由規も、110キロから同ドーム最速の130キロに“格上げ”となっていた。

 同ドームのピッチングマシンはすべてホイール式で、安全上130キロ以上に設定できない。それ以上の球速設定が可能なアーム式への改良は50万~150万円ほどの費用を要する。5年前の就任時、当時ヤクルトの五十嵐(メッツ)と藤井(巨人)の映像を導入した副場長の関根弘さん(53)は「安全を考慮して、いつかは160キロを投げられるようにしたい。少しでも本物に近づけられたら」と話した。

 由規本人も、もう1人の160キロ右腕・由規の誕生の可能性に「自分の映像と対戦して打って、1人でも多くの子どもがプロを目指してくれたら」と期待した。打撃練習も兼ね、休日などにチームメートとともに同ドームを活用している。左打ちだけに「両打席に立てるようにしてほしい」と、自分との「直接対決」実現も願った。お披露目の際には、由規が“始球式”に招待される可能性もある。【由本裕貴】

 [2010年12月22日9時9分

 紙面から]ソーシャルブックマーク